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    沖の味

    • 2015.03.18 Wednesday
    • 12:28
    2012年3月8日 「沖食堂」―久留米

    風が通り抜けていく。空気が流れていく。なんと清々しい。町並みの、そして道の延長のように店がある。丸幸を出てから四十分も経たずに訪れた二軒目。

    「ラーメンの沖食堂 創業一九五五年」と書かれ、店内に掲げられた木彫りの看板。うどん、牛丼などと筆で書かれた板札のメニュー。カウンター上に掛かる山の写真。ガラスケースに収まった食器。ひとつひとつが琴線に触れる。そんな中で、中年の男たちが静かに食事を楽しんでいる。

    現在この店には「麺固め」がないという。客が「カタ」ばかり頼むので、店主が受け付けるのをやめたのだそうだ。客には選ぶ権利も好みもあるが、麺にはそれぞれ適正なゆで加減があって、小麦は火を通してこそ糊化によってデンプンを消化吸収できるようになるし、本来の歯応え、香り、旨味も活きてくる。店主が調理や試食を繰り返し決めたのであろう基準が「普通」であるのに、全員が「カタ」を頼めば、「普通」は「ヤワ」ということになる。眼鏡のご主人、気のいいおじさんに見えて、なかなかの頑固者なのだろう。

    まずは、ピースとやきめし。ピースとは、グリーンピースの入ったおにぎりのこと。得難いセンスだ。三人はそれらを茶とともに頬張りながらラーメンを待つ。時計の音が聞こえるような、やわらかな時間。

    ラーメンにはゆで玉子が半分。なるほど、うまいじゃないですか。スープ濃度に関わらず、この骨髄の感じが久留米なんだろうか。麺の加減もごく自然だ。比較で書くと、あっさりめでやわめ、と記すしかないが、充分堪能した。

    そもそも博多に上陸してから「カタ」以上の固さオーダーを耳にしていない。バリカタもハリガネもないのだ。粉落としやら湯気通しやらの修羅の国かと思っていたが、それは東京人の半可通。いや、四半可通とでも呼ぶべき無知か。わたしも唯一「御天」では固く頼むのだが、よくよく食べていればこそ。それ以外の店ではまずしない。

    会計時、厨房が見渡せる。丼をずらりと並べて麺を入れていくおやじさん。愛想良く応対してくれたのは娘さんだろうか。日常的に通いたくなる店だ。あまさんが言う「沖の味」。そんな風にさらりと口にしてみたいもの。

    沖食堂
    ラーメン380円

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